キャストユー&ユー/CAST U&U 感想
“はずる”シリーズより、キャストユー&ユーについて書きます。
大きなヒント・ネタバレを含む部分はクリックしないと見えないように隠しますが、まっさらな状態で取り組みたい場合は読むのをご遠慮ください。
評価:★★★★★☆
デザイナー:Kyoo Wong
発売年 :2014年
公式難易度:★★★★☆☆
体感難易度:★★★★★★
クリア時間:外すのに4時間20分、戻すのに20分
キャストユー&ユーは、二つのU字ボルトと四つのナットから構成されています。ナットを使った“はずる”としては、キャストナットケースの後輩です。*1“はずる”は多彩なデザインも魅力ですが、この造形は異色と言えるでしょう。一見すると既製品を組み合わせたかのようですが、2014年の世界パズルデザインコンペティションでグランプリに輝いた、れっきとしたパズルです。
“はずる”シリーズを集めようと思って、はじめて製品の一覧を見たとき、ユー&ユーにはあまり興味が沸きませんでした。もっとアーティスティックだったり、もっと複雑そうだったり、やっぱりそういうパズルが目を惹きます。しかし、他の作品を解いていくうちに、ありふれた立体に決して低くない難易度が付けられていることがどんどん気になってきて、早い段階での購入となりました。サーティワンでバニラ頼むみたいな感覚ですよね。*2
いざ外そうとしてみると、かなりの曲者です。このボルト、伊達に曲がってません。個人的にはレベル4どころじゃない大苦戦を強いられました。一概に高難度と言っても様々ですが、ユー&ユーはいろんな種類の難しさを含んでいるのです。パーツを上手く動かすには根気と器用さが欠かせないし、外れ方を推測するロジカルな思考力も必要です。そして、おそらく一番大切なのが猜疑心。このパズルはある意味で虚飾に満ちています。多分真実の口に入れたら粉々に噛み砕かれます。私のようなパズル経験の浅い者ほど引っかかりやすいと思うので、よくよく用心しなければなりません。
悩みに悩んだ末でのクリアは格別で、最初から最後までとっても楽しめたパズルでした。
一つ注意点としては、パーツの遊びがほとんどないので、固く感じる部分があるかもしれません。設計図上はスムーズに外れるんだと思いますが、現実にはちょっとした個体差が影響してきます。私の位置調整が下手なだけの可能性もありますが……。幸いユー&ユーは頑丈なので、ある程度の力……ポテコは割れないけどなげわは割れるくらいの力は許容範囲だと思って挑みましょう。
あ、強く回してもナットがボルトから取れたりはしませんよ? 念のため。
以下、解けない方向けのヒントです。
ヒント①